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徒然草気まま読み#136
「待つのは老いと死」
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今回扱うのは、第七十四段。
前半部分を紹介すると…
蟻の如くに集りて、東西にいそぎ南北に走る。貴(たか)きあり、賎しきあり、老いたるあり、若きあり、行く所あり、歸る家あり、夕にいねて朝に起く。營む所何事ぞや。生を貪り利を求めてやむ時なし。
徒然草の基調を為しているといえる一段。
どんな人にとっても確実なことは、
老いと死が必ず訪れることである。
この現実に向き合わずに日々を過ごして
いる人が、いかに多いことだろうか?
コロナ禍で初めて自分の死を意識して、
パニックを起こしてコロナ脳になり、
いや、死にたくない、ゼロコロナだ!
と血迷っている現代の人々を
兼好が見たら、どう思うだろうか?
だが一方で兼好は、
決して虚無感に浸っていたわけではない。
一筋縄ではとらえきれぬ、
その人生観・死生観とは?